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カメラや写真が好きな方に
届いたらいいなと思っています。📷
カメラのある暮らし | Our Life with FUJIFILM X - ビデオポッドキャスト - Apple Podcast
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FUJIFILMの名玉XF35mmF1.4R。最短撮影距離がマクロレンズより長く「寄れない」このレンズで植物を撮る理由を綴ります。花そのものだけでなく、背景の壁や光、その日の記憶を残す写真の楽しみ方とは。
FUJIFILM X-E5に装着しているのは、銘玉と名高い「XF35mmF1.4 R(富士フイルムの単焦点レンズ)」。
カチリという小気味よいダイヤルの操作音を響かせながらピントを合わせようとしますが、あと一歩、どうしても寄ることができません。
「もう少しだけ、近づけたらいいのにな」
そんなもどかしさを感じながらも、最近はこの「寄れない距離感」が妙に心地よく感じられるようになってきました。
今回は、あえて寄れないレンズで植物を撮り続ける理由についてお話しします。
植物を撮るなら、本来はもっと寄れるレンズの方が向いているのかもしれません。
富士フイルムのラインナップで言えば、XF60mmやXF30mmといった「マクロレンズ(被写体に大きく寄って撮れるレンズ)」があります。
私もこれらのレンズを使うことがありますが、花びらの模様を精細に写し取ったり、背景を大きくぼかして花を浮かび上がらせたりするには最適です。
一方で、XF35mmF1.4Rは最短撮影距離がそれほど短くありません。
小さな花を撮ろうとすると、どうしても一歩引かざるを得ない。
「あと5cm寄れたら」と思う場面は、今でも正直あります。
しかし、この「一歩引く」という動作が、写真に予期せぬ変化をもたらしてくれました。
無理に近づこうとするのをやめて、レンズが許してくれる距離でシャッターを切る。
すると、画面の中には花だけでなく、その背景にある古い壁の色、アスファルトの質感、そして曇り空から降り注ぐ白っぽい光が入り込んできます。
ザッザッという自分の足音や、その時吹いていた「ヒュウ」という風の音。
後で写真を見返したとき、不思議と花そのものよりも、その道を歩いていた時の記憶が鮮明に蘇ってくるのです。
「この日は風が強くて、ピントを合わせるのが大変だったな」 「この道は人通りが少なくて、静かだったな」
そんな、撮影時のシーンを呼び起こしてくれる写真。それは、完璧に整えられた「作品」としての花の写真よりも、今の私にとっては価値のある記録のように感じられます。
最近、SNSなどで見かける若い世代の方々が撮る写真に、ハッとさせられることがあります。
ピントがどこに合っているか分からなかったり、画質が荒かったり。
いわゆる「うまく撮れていない」部類に入るのかもしれませんが、それがたまらなく格好良く、グッとくるのです。
そこには「綺麗に撮ろう」という雑念がなく、ただその瞬間の光や空気に反応してシャッターを切ったような、素のままの良さがあります。
マグネシウム合金のひんやりとした感触を指先に感じながら、私もそんな「意識を捨てた撮り方」をしたいと思うようになりました。
最近、植物を撮る時に心がけているのは次の3つです。
XF35mmF1.4Rは、私にとって「考えすぎずにサクサク撮れる」レンズです。
AF(オートフォーカス=自動ピント合わせ)が最新レンズほど速くなくても、寄れなくても、このレンズを持って歩くこと自体が楽しい。
後で見返して「なんでこんな壁の隙間を撮ったんだろう」と首をかしげるような写真が撮れていたら、それはその時の私が何かに心を動かされた証拠なのだと思います。
皆さんも、お気に入りのレンズを持って、あえて少し引いた視点でいつもの道を歩いてみてはいかがでしょうか。
最近撮った写真の中で、一番「その時の空気」を思い出せる一枚はどんな写真ですか?
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ご感想や「自分はこうしているよ」といったお話があれば、ぜひコメント欄や、以下のフォームから教えてもらえると嬉しいです。
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ハタモトでした。

5月の柔らかな光が差し込む東京の街。
アスファルトの上を転がる車のタイヤ音や、遠くで聞こえる駅の喧騒を背に、私はFUJIFILM X-E5(富士フイルムの小型ミラーレスカメラ)を手に歩いていました。
装着しているのは、XF35mmF1.4 R(富士フイルムの標準単焦点レンズ)。
レンズの絞りリングを回すときの、カチカチとした心地よい手応え。
5月9日と10日の二日間、私がレンズを向けたのは有名な名所ではなく、道端にひっそりと息づく小さな緑たちでした。
富士フイルムユーザーの間で「神レンズ」と称されるXF35mmF1.4 R。
ボケの美しさや描写の柔らかさ、立体感など、その性能を称える言葉は枚挙にいとまがありません。
しかし今回、私が改めて感じたのは、スペック上の数値よりも「このレンズをつけて歩くと日常の見え方が変わる」という感覚でした。
最新のレンズのように完璧ではないかもしれません。
オートフォーカス(自動ピント合わせ)を動かすたびに「ジーッ、ジーッ」という小さな駆動音が手に伝わってきますし、防塵防滴(ホコリや水滴に強い構造)でもありません。
それでも、この軽やかなレンズを携えて歩くと、普段は見過ごしてしまうような木の先の空や、線路沿いに伸びる草にふっと目が止まるのです。
このレンズはマクロレンズ(接写専用レンズ)ではありません。
最短撮影距離(被写体に最も近づける距離)は約28cm。
植物を画面いっぱいに大きく写すには、少し距離があります。
ですが、その「寄りすぎない距離感」こそが、スナップにおいては大きな魅力になります。
植物だけを切り取るのではなく、その周りにある道路、壁の質感、誰かが残した落書き、そして落ち葉。植物が「そこにあった」という環境ごと、写真の中に残してくれるのです。
5月の公園で撮った一枚には、噴水や行き交う人々の気配が混じり合っていました。
植物図鑑のような正確な記録ではなく、その時の東京の空気がそのまま閉じ込められているような、そんな感覚です。
特に印象的だったのは、背景の扱い方です。
XF35mmF1.4 Rのボケ味は、背景を完全に消し去ってしまうのではなく、心地よい「気配」として残してくれます。
例えば、道端の黄色い花の背景に、通り過ぎる車や都市の構造物が写り込んでいるカット。
普通なら整理したくなる雑多な背景も、このレンズで撮ると「街の中で懸命に咲いている姿」として肯定できるように感じます。
車の走行音や街の匂いまでが、ボケの中に溶け込んでいるかのようです。
綺麗な場所を探しに行くのではなく、駅を出てふと足元を見たときに咲いている白い花に気づく。そんな「日常を好きになる視点」を、このレンズは与えてくれます。
二日間、東京を歩き回って感じたのは、XF35mmF1.4 Rが長く愛される理由は、単に写りが良いからだけではないということです。
それは、撮った写真を見返したときに、その場所を歩いていた自分の感覚が柔らかく蘇ってくるからではないでしょうか。
特別なスポットへ行かなくても、いつもの道にカメラを向けるだけで、写真はもっと楽しくなる。そんなことを改めて教えてもらったスナップ旅でした。
ポッドキャストでは、さらに詳しく撮影時のエピソードをお話ししています。ぜひ、作業の合間などに聴いてみてください。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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